2012-01-01から1年間の記事一覧
稲垣純也スナップ63「雨の日の電柱」車窓の雨粒の向こうに雨に濡れた電柱が見える。”アウトフォーカス”されたものを見ると何故だか遠い昔を思い出す。子どもの自分は父親の運転する車の後部座席から同じ景色を見ていた。
稲垣純也スナップ62 「乱反射する街 休止中」ある休日の誰もいないオフィス街。 朝の光が反対側のビルのガラスに乱反射して奇妙な世界を作り出している。 奇妙な光と誰もいない街そして路上パーキングの休止中。 休日でも朝から働いている自分が、ちょっとお…
稲垣純也スナップ61 「ビールケース」夜中に細い路地を歩いていると駐車場の奥に黄色と赤色のビールケースが光に浮かんでいた。 均一に明るい昼間や真っ暗な闇ではまったく注意を引かない存在。 スポットライトが当たれば、それだけで我々の心に何か喚起させ…
稲垣純也スナップ60 「地下道の巨大な十字架」渋谷から池尻へ抜ける国道246の地下道がある。ここは半地下になっていて上には高速道路が覆い被さっている。 その地下道の側面と高速を支える柱が”巨大な十字架”に見える。 特に天気の良いときは良い感じに光が…
稲垣純也スナップ59 「雨の夜のバス」雨の夜、帰宅時間で渋滞する道路。フロントガラス越しに前のバスが妙な質感を持って大きな動物が寝ている様に静かに停まっている。細かい雨粒が車体と窓ガラスに付着して濡れて光っている。車体のカラフルな色、信号機の…
稲垣純也スナップ58 「昭和の香りがするマネキン」鎌倉の街角でクールな佇まいのマネキンを見た。クールなのになぜか彼女を包む空気はやわらかく懐かしい。 時間が止まった古都のショーウィンドウの中は昭和の空気が残っているのだろうか。
稲垣純也スナップ57 「赤と青のストライプな空と電車の高架線」赤と青のストライプな空と電車の高架線が重なり合い美しい一瞬を演出したある日の朝焼け。このときの感動はそのときの肌に感じるひんやりとした風と喉に残るニコチンの味と徹夜で終わらない仕事…
稲垣純也スナップ56 「野球場のコンクリート壁についたボール跡」誰かがピッチングの練習したのだろうか。野球場のコンクリート壁にボールの跡が付いている。 ”跡”って何をしていたのかを想像させるきっかけになる。見ている現実のもう一つ向こうに過去が見…
稲垣純也スナップ55 「乱反射する街 高架横にて」何でもない高架横が突然不可思議な空間になる。まわりにある鏡張りのビルが本来の太陽と違う角度の光を乱反射させそれを作り出す。
稲垣純也スナップ54 「雨上がりの高速入口」スコールがぱっと止み一瞬まわりが静寂に囲まれた。
稲垣純也スナップ53 「荒野の電線」荒野の電柱。近くには新しい街が生まれここからもそのにぎわいが風に乗って聞こえてくる。いつかここも人が住む場所になるだろう。電線はここまで来て街が後からやってくるのを一人待つ。なんて空が広いのだろう
稲垣純也スナップ52 「夕焼けの中のサーファー」大学生の頃湘南に住んでいた。その頃は海はそばにあったが近過ぎて単に日常の景色だった。 あれから20年。たまに湘南に遊びに行き海を見ると非常に恋しい気分になる。 いつか必ずここに住みたい。波の音をず…
稲垣純也スナップ51 「乱反射する街 ビルの谷間」 最近ガラス張りのビルディングが増え、本来の太陽の光と違う角度の光が街中に差し込む。 そのクロスした光がちょっと不可思議な空間を作り出す。 現実なのに少しだけ非現実の世界の様に。 僕はガラス張りの…
稲垣純也スナップ50 「木漏れ日の坂道」その日は抜ける様な快晴。赤坂アークヒルズの裏手の坂道にて。木漏れ日がいたるところで踊っていた。 道路も歩道も壁も、行き交う人も車もみな、揺れ動く無数の光の点に染まる。
稲垣純也スナップ49 「ホテルの部屋で待ち続ける孤独な椅子」撮影のために用意されたホテルの部屋。 部屋の大きな窓から北向きのやわらかい光が入る。 部屋の真ん中に椅子を置く。 ここに座る女優はまだ来ない。 待ち続ける孤独な椅子。
稲垣純也スナップ48 「幽玄に洗濯物が揺らめく光景」 暗い駐車場の奥のコンクリート壁に光が射し込んでいる。風で背景の影は生き物の様にざわめき、洗濯物のシャツも何かを暗示させるように揺らめいている。背筋がぞくりとする光景。そこには意味は存在しな…
稲垣純也スナップ47 「珈琲の中のステンドガラス」 銀座で珈琲を飲む。 昔の古きよき時代の洋館の雰囲気を演出している良い喫茶店だ。 注文した珈琲に店のステンドガラスが写り込む。 こんな小さな出来事でも何だか幸せな気分になる。 珈琲の味にもなんだか”…
稲垣純也スナップ46 「暗雲に覆われ光が浮かび上がる渋谷の交差点」 まるで急に夜になったような錯覚するほど暗雲が渋谷の街を覆った。 ただ後ろの方ではまだ雲間からの光で夜ではないことがわかる。 街灯や看板の照明の光がぐぐっと浮かび上がる。 この時間…
稲垣純也スナップ45 「観覧車の見える隙間景」僕は隙間から見える景色が好きだ。 自分の中で勝手に「隙間景」と呼んでいる。 何気ない景色が”偶然性”で面白くなる。薄暗く圧迫される建物の間を歩いていると、 ふと上にカラフルな観覧車がゆっくり廻っていた。
稲垣純也スナップ44 「雲間から光が差し込む鉄塔のある光景」 ”ドラマチック”っという言葉を使うとなんだか恥ずかしいが こういう光景に出会うとそうとしか表現できない。 重い暗雲から神々しい光が差し込み、すすきが風に揺れ、鉄塔が一人孤独に佇み、それ…